Camera : SONY U-10
(C) Kouichi Suzuki



2003.4.27

西武池袋線の大泉学園駅というのは、どちらかといえば田舎っぽい駅だったんですよ。線路沿いの細い道には小さな本屋。そのまま歩いて駅前のこじんまりとした広場に出ると、不二家と立ち食いラーメン屋。広場の角にちょっとお洒落な雑貨を売る小さな小さな店が出来て、喜んでたっけなあ…
ワタクシが高校時代を過ごしたローカルな駅は、10年かそこら目を放した隙に、都心のような近代的なステーションに生まれ変わっていました。ラーメン屋も本屋も、毎日の様に顔を出した雑貨屋も見つける事はできませんでした。もしや、あの3年間すらも夢の中の出来事だったのではないかと、そんな錯覚に、ワタクシはただただポカンと阿呆の様に口を開きつつ、白く聳える光の建造物を見上げ、何故か泣き出しそうになりながら、眩暈を堪えていたのでありました。